大山です、
最近、新NISAの話題を
耳にすることが増えましたが、
もうひとつの制度「iDeCo」について、
あなたはどのくらい知っていますか?
NISAと比べると、いまいち良さが
わかりにくいiDeCo。
実はiDeCoを活用することで、
NISAにはない税金対策ができて、
老後の資産形成にも大きく貢献する
ことができるんです。
知らない場合、もしかしたら100万円以上も
損をする可能性があります。
今回はiDeCoについて、どんな仕組みか、
具体的にどれくらいお得なのか。
分かりやすく解説しますので、
老後の資金で損をしたくない方は、
最後までご覧ください。
iDeCoとは?
まず、iDeCoとは何かを簡単に説明します。
iDeCoとは、個人型確定拠出年金といって、
自分で積み立てをする年金制度のことです。
年金制度といえば国民年金や
厚生年金などがあるのでは?と思いますよね。
これらの公的年金とiDeCoの年金制度は
何が違うのか?
今までの年金は国や会社の責任で
運用するものでした。
それに対しiDeCoは、自分でお金を運用し、
老後資金を作ることができるんです。
「お金の運用はちょっと私には・・」
「NISAがあるのにiDeCoもやる必要があるの?」
こんな風に思って
iDeCoをやらずにいるのは、
非常にもったいない。
実はiDeCoはNISAよりも、
税制面で非常に優遇されているんです。
iDeCoを活用すれば、節約できた税金を
老後の資金として蓄えることも可能です。
一度投資先を決めて買ってしまえば
あとはほったらかし。
あなたは何もせずに、
老後のための資産が自動で増え続けます。
あまり認知されていないiDeCoですが、
NISAや公的年金にはない
嬉しい特徴がたくさんあるんです。
この事実を知っている人は
もちろんiDeCoに加入しているため
加入者数も急増しており、現在300万人を突破。
過去10年間で20倍以上に
増えていることからも、
その注目度の高さが伺えます。
詳しくなってどんどん活用していきましょう!
まず、iDeCoの最大の特徴は、
積み立てたお金が全額、所得控除の対象。
つまり、支払う税金を大幅に減らせることです。
例えば、年収500万円の方が
iDeCoに毎月2万円積み立てると、
一年間で24万円。
そうすると24万円が、所得から差し引かれます。
所得税や住民税などの税金は、
その人が一年間で稼いだ所得により決定されます。
つまり、所得が減ると、
支払う税金の額も減る。
本来、支払うべきだった税金を
免除できるのであれば、お得ですよね。
では具体的にいくらお得なのか。
例えば所得税。
所得に対して10%が税金となる場合、
年間で2万4000円の所得税が免除されます。
住民税も同じように、
所得に対して10%が税金となれば、
年間で2万4000円の住民税が免除されます。
合わせて年間4万8,000円。
大した金額ではないかもしれませんが、
これをもし30年続けると、総額なんと144万円。
何もせずに144万円の節税効果が
期待できるのです。
これってなかなかの金額ではないでしょうか?
何も知らずに税金を支払う位なら、
こういったお金も積立てて
老後に旅行でも行けたら最高ですよね。
iDeCoのメリット
このようにiDeCoには、
利用することで得られる
メリットがたくさんあります。
先程もお話ししたように、
iDeCoに積み立てた全額が
所得から控除されます。
さらに、2024年12月からは積立ができる
上限額が最大月12,000円から
月20,000円に引き上げられました。
対象者は公務員や企業年金加入者。
現在、加入年齢は65歳までですが、
70歳まで引き上げが検討されています。
運用期間が長い方が良いのはもちろんですが
節税対策にもなるiDeCo。
運用期間が短いからあまり効果が
ないんじゃないかと思う方でも
損はありません。
また、iDeCoには運用益が
非課税というメリットもあります。
通常、投資信託や株式で利益が増えても、
100%がもらえるわけではありません。
たとえば投資信託で利益が10万円増えた場合。
利益の20%が税金として差し引かれます。
つまり10万円儲かっても、
実際に受け取れる金額は8万円となるのです。
その点iDeCoは、利益に対して税金はかかりません。
金額が大きく、長期投資となればなるほど、
節税の効果が期待できるでしょう。
特に、iDeCoの特徴である長期投資は、
複利効果を最大限に生かせる点が魅力です。
「複利効果ってなんですか?」
また難しい言葉が出てきましたよね。
複利効果を簡単に言うと
「雪だるま式に増える」こと。
後ほど分かりやすく説明するので
手元にある資産を増やしたい!と思う方は
必ず最後までご覧ください。
さらに、iDeCoの所得控除は
積立て時だけではありません。
受け取るお金に対しても
所得控除が適用されます。
例えば、積み立てたお金を一時金として
一回で全て受け取る場合は「退職所得控除」。
年金形式で少しずつ受け取る場合は
「公的年金等控除」。
つまり、どちらの方法でお金を
受け取っても、税金を減らしてもらえます。
これにより、受け取る際の
手取り額が増えるので、
老後の生活資金を確保するのにとても有利です。
ちなみにiDeCoは、
老後の資産形成とされており、
原則60歳まで引き出せません。
そのため考えて積み立てる必要があります。
逆に言えば途中で資金を使ってしまう
リスクがなく、計画的に
老後資金を積み立てることができます。
「手元にお金があると使ってしまい
なかなか貯金ができない。」
そんな人にこそ、iDeCoは非常に
おすすめなんです。
長期的に運用するからこそ、
安定した資産形成ができる。
だから、あなたは老後にお金の不安を
抱えることなく過ごすことができます。
長期間にわたる税制優遇と非課税運用。
計画的に、着実に資産を
増やしていきましょう。
こういったことからiDeCoは、
老後の生活資金を効率的に準備する
方法として最適といえるでしょう。
老後に必要な資金を自分で準備する
時代において、iDeCoの活用は不可欠と
言っても過言ではありません。
早く始めるほど複利効果の恩恵を
受けることができるので、
長期的な運用と相性の良いiDeCoは
老後資金対策にもってこいの制度です。
新NISAとどう違うの?
iDeCoにはたくさんのメリットがあることが
分かっていただけたかと思いますが、
実際、新NISAとどう違うのか?
それぞれの特徴を比較してみましょう。
iDeCoは、毎月一定額を積み立て、
60歳以降に年金として受け取ることが
できる制度です。
最大のメリットは、積立てた全額が
所得控除の対象となること。
これにより、所得税や住民税を節税できます。
早く始めれば始めるほど
良い制度ではありますが、
節税のことを考えると50歳からでもお得な制度。
また、運用益も非課税。
受け取り時にも退職所得控除や
公的年金などの控除が適用されるため、
税制上非常に有利な制度です。
デメリットとしては
60歳になるまで資金を引き出すことができません。
ただ、引き出せないからこそ
着実に老後資金の準備をすることができます。
それに対し新NISAでは、
投資で得られる利益が非課税。
旧NISAでは積み立てられる金額も少なく、
期間も限定的で使いづらいとされていました。
新NISAでは改善され、
積み立て金額が最大1800万円まで。
期間は無限と大幅に使いやすくなりました。
更に資産を売却した場合、
その分の非課税枠が再度利用できます。
株のような運用もすることができ、
小回りがきく制度です。
しかしiDeCoのように
積み立てた資産に節税効果はありません。
以上を踏まえると、
どちらも資産形成に役立つ制度ですが、
その目的や使い方が大きく異なります。
まず、iDeCoは老後の資産形成を
目的とした年金制度。
一方、新NISAは投資による
資産形成を目的とし、
いつでも自由に使えるお金を
増やすための制度です。
それぞれの特徴を理解することで、
自分に合った制度を選ぶことが大切です。
新NISAとiDeCoはどちらをやるべき?
ここで、新NISAとiDeCoのどちらを
優先すべきか悩む方は多いでしょう。
それぞれ独自のメリットがあり、
利用する目的や資金の流動性に応じて
選ぶことが重要です。
iDeCoの最大のメリットは、
掛金が全額所得控除の対象になること。
これは、所得税や住民税を軽くするための
大きな効果があり、
長期的に大きな節税効果をもたらします。
また、運用益が非課税であり、
受取時にも控除が適用されるため、
総合的に見て老後資金を確保するのに
とても有利です。
何度もお伝えしてますが、
60歳まで引き出せないため、
短期的な積立てには向いていません。
一方、新NISAは、
投資をしたい人向けの制度。
いつでも資金を引き出せるという
柔軟性が魅力です。
教育資金、家の購入など、
比較的早い段階でお金を使いたい場合には、
新NISAの方が適しています。
新NISAでも運用益は非課税です。
しかし、iDeCoのように所得控除がないため、
節税効果は限定的となるでしょう。
更に運用限度額も決まっており、
合計で1800万円までとなっています。
結論としては、余裕があるならば、
iDeCoと新NISAの両方を
活用するのが理想的です。
長期的な資産形成には
iDeCoで確実に積み立てる。
短期から中期的な資産形成には
新NISAで、資金の流動性と税制優遇を
バランスよく受ける。
特に、iDeCoは節税効果が高いので、
所得控除を活用したい人には非常に有利です。
もしどちらかを、という事であれば
60歳まで資金を拘束されても問題なければ、
iDeCoを優先することをおすすめします。
20年間運用した場合、利益額自体は
新NISAと大差がないかもしれません。
ですが税金負担が減らせた分、
最終的なリターンは大きくなるでしょう。
どこに投資するべき?
ここまで読んでくれているあなたは
iDeCoを今すぐに始めたくて、
ウズウズしているかもしれません。
でも一体、どこに投資をすればいいのか?
「自分で投資先を決めるのは、正直面倒だな。」
「投資先で失敗するのは怖い。」
「投資先が多すぎて選べない。」
そう思ったあなたには、
長期的な視点で安定した成長が期待できる
インデックス型ファンドが最もおすすめです。
市場全体の動きと連動するように
設計されたファンド。
市場は、日経平均株価やTOPIXなどの、
日本を代表する株価指数に連動しています。
長期的に見ると市場全体が成長する限り、
安定したリターンが期待できます。
手数料が比較的低く、運用もシンプル。
特に長期投資に向いています。
また、リスクを抑えたい方には、
複数の資産に分散投資できる
バランス型ファンドが良いでしょう。
バランス型ファンドは、株式、債券、
不動産など、様々な資産に
分散投資するファンドです。
複数の資産に投資してリスクを抑え、
安定したリターンを狙います。
どちらも初心者向きで、
運用リスクに不安のある方や、
投資経験が浅い方におすすめです。
例えば、30代の会社員がiDeCoで
毎月2万円を積み立てる場合。
投資先の8割をインデックス型、
2割をバランス型とすることで、
リスクを抑えつつ、
安定性を保った運用が可能です。
過去10年間でのインデックス型投資信託の
平均リターンは年率5%程度。
仮に5%で運用できた場合、60歳時点で
約1,200万円の資産が見込まれます。
公的年金の他に、iDeCoという資産があれば
老後の生活に余裕が出てくると思いませんか?
どの投資先を選ぶかは、
あなたのリスクに対する考え方や
運用期間によって異なります。
早めに始めるほど複利効果も得られ、
安心して老後を迎えられるでしょう。
注意点
ここまでiDeCoを始める
メリットについて解説をしてきました。
しかし、iDeCoには
注意すべき点もいくつかあります。
最大の注意点は、60歳まで
積み立てた資金を引き出せないこと。
たとえば、急な病気や失業などの
アクシデントに備えて、生活資金の一部は
別途確保しておく必要があります。
さらに、投資である以上、
元本割れのリスクがあります。
忘れてはいけませんが、
投資で“絶対”はありません。
リスクを抑えた運用をできる
iDeCoではありますが、
リスクが全くないわけではないのです。
以上から、無理のない範囲での
積立てが重要です。
余裕資金で積立てるようにしましょう。
積立ても、最小5,000円と
小額から始められます。
「5,000円とはいえ、
余裕資金なんてありません。」
あなたはそう思うかもしれません。
本当にそうでしょうか?
月5,000円であれば、
・毎日のコーヒー代
・不要な飲み会
・サブスクの見直し
など、小さな行動から
作れる金額ではないでしょうか?
「塵も積もれば山となる」
例え小さな行動でも、続けていけば
老後にお金が足りず苦労することはありません。
いざ老後を迎えた時に、生活費が足りず、
色々なことを我慢しないでも良くなります。
iDeCoをやった人とやってない人の違い
iDeCoを利用している人と
利用していない人では、
老後資金に大きく影響を及ぼします。
iDeCoを利用している人は、
税制優遇や長期的な資産形成を通じて、
老後の生活資金を効率的に準備できます。
一方、利用していない人は、
老後資金不足のリスクが高まります。
実際の運用例で解説しましょう。
仮に30歳と40歳の2人が、
それぞれiDeCoを始めたとします。
30歳から始めた人は40歳の時点で
既に10年間の運用期間を持っています。
40歳から始めた人はその時点で
スタートしたばかりです。
この10年の差は、長期的な資産形成において
非常に大きな影響を与えます。
なぜなら、iDeCoのような
長期運用を前提とした制度では、
複利の力が大きく作用するからです。
複利とは「雪だるま式に増える」こと。
元本だけでなく利息にも利息がついていくため、
運用期間が長ければ長いほど、
資産が大きく増えます。
30歳から始めた場合、40歳から始めるよりも
老後に確保できる資金が
大きくなる可能性が高いのです。
具体的な実例を挙げると、
33歳の知り合いが、4年前に月1万円の掛け金で
iDeCoをスタートしました。
資産配分は外国株式60%、国内株式13%、
国内外株式24%。
比較的、年齢が若いため
株式をメインに投資を始めました。
初めの半年間はマイナスが続き
見るのが嫌になったと言っていましたが、
それから4年たった現在はどうなったでしょう。
4年間での投資累計額は46万8,567円。
現時点での利益額は27万8,721円。
結果として、4年間で46万円の投資が
プラス30万円の747,288円となっています。
つまり、ほとんど手間をかけずに
約30万円もの利益を得ることができるのです。
たった4年でも、約30万円もの利益が出ている場合
10年・20年・30年と期間が長くなるといかがでしょう?
iDeCoに投資するのが楽しくなってきませんか?
このように、iDeCoで大切なのは、
長期的な目線を持ち、
少しでも早く始めることです。
早く始めることで、複利効果を最大限に活かし、
老後に向けた十分な資産形成が可能になります。
また、掛け金も自分で設定できるため、
無理のない範囲で始めやすい。
あなたも資産形成の一歩を踏み出しませんか?
老後の安心した生活を確保するためには、
若いうちから計画的に資産形成を行うことが大切です。
iDeCoは、そのための有効な制度となります。
積立ても5,000円からと、
小額から無理なく始められます。
今からでも遅くありません。
まずは少額からでも始め、
未来の自分に備えることを考えてみてください。
まとめ
iDeCoは積立てた全額が
所得控除の対象となり、
税制面での恩恵が非常に大きいです。
また、運用益も非課税。
受取時にも退職所得控除や
公的年金等控除が適用されるため、
老後資金を効率的に
準備できるのが最大の魅力です。
iDeCoは老後資金を
確実に準備することができます。
所得控除のメリットを活かして
長期的に資産を増やすことができるため、
できるだけ早く始めることをおすすめします。
2024年12月からは、公務員や企業年金に
加入している方の積立て金額の上限が
引き上げられる予定です。
近々、「iDeCo出口戦略」というテーマで
より深堀った記事を公開します。
ぜひ、そちらもご覧ください。
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