セールスライティングはネットを使ってビジネスをしている方や、これから始めたいという方にとって必須のスキルといえます。なぜなら、セールスライティングはウェブでセールスするためのスキルであり、ビジネスにはセールスが不可欠だからです。
セールスライティングやマーケティングを学ぶときに、かかせないのがダイレクト出版の書籍です。なかでも「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」は、取締役の寺本さんが長年の経験をもとに書いたということもあり、とくに人気があります。
しかしながら、書籍の評価が低評価と高評価に大きくわかれているため、購入をためらっている方もいるはずです。そこで本記事では「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」の評判とレビューについての真意を検証していきます。ぜひ、ご購入するさいにお役立てください。
1.ウェブセールスライティング習得ハンドブックの個人的な感想
本書の評判についての検証をするまえに、まずは実際にセールスコピーライターとして活動している私が感じた本書の感想をお伝えします。
寺本隆裕「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」(ダイレクト出版)
セールスコピーライティングの地図として持っていたい
「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」はセールスコピーライティングの地図として持っておきたい書籍といえます。ハンドブックというタイトルのとおり、全体像がわかるようになっているからです。
これから、セールスコピーを学ぶ方やはじめて間もない方は「これからどういった技術を身につけていけばいいのか」「いま全体のなかのどこをやっているか」などの不安を持つことがあります。
そのときに本書を読むことで、これからどう進めて行けばいいのかを確認できるでしょう。まさに、道に迷ったときに役立つ地図のような書籍です。
いい書籍なのに、なぜ酷評が目立つのか?
「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」は経験豊富なセールスコピーライターが書いただけあり、セールスライティングの習得を効率化してくれる書籍です。では、なぜ評価がわかれているのかというと、マーケティングが成功しているからです。
広告の世界には、「悪い宣伝はない」という言葉があります。無視されるよりは、悪い評価でも話題になった方がいいのです。むしろ、特定のターゲットに向けてきちんとメッセージをつくれていれば、ターゲットではないかたとの間に摩擦がうまれるのは当然です。
たとえば、著者のプロフィールの一文に次のように書かれています。
“ライティング・プロジェクト1件で、上場企業のエリートサラリーマンの年収を大きく超える額をチャージし、さらにそこから売上の10%のロイヤリティがかかる。”
こういった刺激的な言葉が、セールスライターを目指すひとを強くひきつける一方、ひがみやねたみを持つ人も生み出します。よって、良い評価とともに酷評も多くなっているのです。
2.ウェブセールスライティング習得ハンドブックの良い点
本書の良い点は、セールスコピーがマーケティング活動の一部として説明されていることです。
“セールスライティングがダイレクト・レスポンス・マーケティングの一連の流れの中の、一つの部品だからです。全体のパーツの一つなのです”
「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」より引用
マーケティングとは「セールスを楽にする活動」のことであり、ダイレクト・レスポンス・マーケティングにおいては、商品に興味ある方を集めて、信頼関係を構築したあとに販売するという一連の流れのことです。
世の中にはセールスコピーライティングの価値を誇張する記事も多いため、セールスコピーさえ学べばOKという意識になりがちです。しかし、実際はマーケティングがあってこそ真価を発揮します。
たとえば、セールスコピーライティングを学んで、絶対に売れるセールスページをつくったとします。しかし、そのページを読んでくれるひとがいなければ1円も売り上げられません。
よって、マーケティングという広い視野でセールスコピーライティングを考えられるところは、本書の良い点と言えるでしょう。
3.ウェブセールスライティング習得ハンドブックのイマイチな点
この世に完璧なものはありませんので、当然この書籍にもイマイチな部分があります。それは、見た目です。とくに、本文の見た目はもう少しよくできたのではないかと感じました。
大きなメリハリもなく、行間を空けずに書かれているため、全体的にだらっとしている印象があります。適度に行間を空けたり、章の終わりに「まとめ」のコーナーをもうけたりすることでハキハキとしたリズムがうまれて読みやすくなったのではないでしょうか。
「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」の内容は素晴らしいのですが、本文の見た目がイマイチのために多少読みづらさを感じる可能性があります。購入したさいは、蛍光ペンなどでハイライトをつけるなどの工夫をすることで、よりハンドブックとして使いやすくなるはずです。
4.ウェブセールスライティング習得ハンドブックの評判・レビュー
それでは、本書の評判について検証していきましょう。「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」のアマゾンでの評判・口コミは低評価と高評価に大きくわかれています。とくに低評価の意見には厳しいものが多いようです。酷評のレビューから一部を抜粋してご紹介します。
★☆☆☆☆(5つ星のうち1.0)
典型的な情報商材
典型的な情報商材です。「儲かる」「月収XXX万円」といった煽り文句を少しだけ控え気味にして、その代わりにウェブマーケティングの専門用語を解説しながらゆっくりゆっくり安心させつつ、この本の著者があなたに売りつけたい本丸の高額な情報商材に誘導していきます。
★★☆☆☆(5つ星のうち2.0)
事例はなに1つ掲載されていません。ご参考までに。
☆1つにした理由は、ライティング習得と謳っていますが、1つも事例はありません。それをものにするための課題や練習みたいなものもないです。ようするにそのあと送られてくる高額プログラムの12週間ライティング講座を売るための書籍ということです。
★☆☆☆☆(5つ星のうち1.0)
やられたね
星1です、専門用語ばかり。欲しい内容ではない
この、本を買った時点でうまくのせられたか。
このような低評価をつけている意見をまとめると、下記の5つの理由に分類できました。
- 専門用語ばかりで難しい
- 本を買うと、高額商材を売り込みされる
- 習得のための実例が載っていない
- ISBNコードが存在しない偽造書籍
- 内容が薄い書籍をステマブログを使って買わせている
5.ウェブセールスライティング習得ハンドブックの評判・口コミについて検証
低評価をつけていた5つの理由について、それぞれ検証していきます。
検証1:専門用語ばかりで難しい
専門用語ばかりなのは当然です。この書籍はセールスコピーライティングをはじめたばかりか、セールスコピーに興味がある方のための書籍だからです。そういった方のためには、解説を入れながら専門用語を使う必要があります。
たとえば、車の運転を教えるときに、「ハンドル」を「舵のようなもの」とか「回して方向を変える円状のもの」とは教えません。それは車の名称として「ハンドル」となっているからです。このように専門用語があることで、すばやく的確に意思の疎通ができるようになります。
また、専門用語がわからなければ、今後セールスコピーライティングに関係する情報を収集することも難しくなります。上級者向けの情報になるほど、専門用語が多く使われているからです。
このような理由から、「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」で専門用語が使われているのは当然といえます。「専門用語ばかりで難しい」というレビューは、「セールスコピーの技術を一般向けにわかりやすく解説されている本」だと勘違いされたかたのものでしょう。
検証2:本を買うと、高額商材を売り込みされる
ダイレクト出版のサイトから「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」を購入すると、「12週間セールスライティング通信講座」の紹介があります。
これはダイレクトマーケティングの手法で、書籍を集客用の商品として買っていただき、より詳しく知りたい方のために通信講座を販売して利益をあげるという仕組みになっているからです。
たとえば、スーパーの試食品を食べて、味が気に入ったら商品を買いたくなるはずです。同じように、ダイレクト出版の場合は、書籍が試食品の役割になっています。「試食だけさせて、商品は売らない」ということはありません。よって、本命商品として、「12週間セールスライティング通信講座」の紹介をしているということです。
「ウェブセールスライティング習得ハンドブック」を購入すると高額商材の紹介はありますが、書籍を読んで気に入らなければ高額商品を買わなければいいだけです。紹介に使われるメルマガも不要ならばすぐに解除できます。
検証3:著者の実例が載っていない
確かに著者の実例は載っていません。それはこの本が「実例集」ではなく「ハンドブック」だからです。「ハンドブック」は日本語で「便覧」という意味です。便覧を辞書で引くと下記のように説明されています。
“ある事柄の全体が簡単にわかるように作った書物。
(「大辞林 第三版」三省堂)”
つまり、「ハンドブック」の目的は全体像を知ることです。もし、全体像だけでなく実例まで載せていたら膨大なページ数になってしまいます。そうなると、「ハンドブック」というより「ウェブセールスライティング習得辞典」になってしまうでしょう。
本書はあくまで「ハンドブック」の役割としてつくられているため、実例についてはばっさりとカットしているのです。
検証4:ISBNコードが存在しない偽造書籍
ISBNというのは、書籍を特定するための世界共通の番号です。ダイレクト出版の本にもついており、偽造書籍ではありません。しかし、ダイレクト出版の販売形態は一般の出版社と違っているためにこういった問題が起こっています。
ダイレクト出版の書籍はすべて、書店に卸さずに出版社が直売しているというまれなケースです。よって、アマゾンやブックオフなど他社のサービスだと、データが参照できないといったことがあります。
たとえば、ダイレクト出版で新商品が発売されてしばらくは、アマゾンで検索しても表示されません。アマゾンで販売されている、ダイレクト出版の書籍は転売商品だからです。ダイレクト出版から直接購入して読み終わったものを個人が販売しているか、業者が買い取ってアマゾンに出品しているため、参照できるまでに時間差があります。
また、実店舗の場合も同じです。ブックオフなど買取を行っている店舗にダイレクト出版の本を売ろうとすると、「データが登録されていないため価格がつかない」と言われる場合があります。
このように、出版社の直売のみという販売体制が「ISBNコードが存在しない」と言われてしまう原因となっています。実際にはISBNコードは取得されており、「ISBNコードが存在しない偽造書籍」という意見は誤りです。
検証5:ステマブログを使って買わせている
ステマというのは「ステルスマーケティング」の略で、レーダーに感知されないステルス戦闘機のように、宣伝だと気づかれないようにおこなう宣伝です。
確かにブログや口コミサイトには一般人が書いた宣伝のような投稿もありますが、ダイレクト出版の考えによるものというのは考えづらいでしょう。
なぜなら、ダイレクト出版はアフィリエイトプログラムを提供しているからです。ダイレクト出版の書籍をブログなどで紹介して、そこから書籍が売れれば紹介者に報酬が入ります。
このように自動的に紹介者が増える仕組みを整えているので、わざわざステマブログを作る必要はありません。
ステマと間違えられているブログや口コミの多くは、節度のないアフィリエイターが収益アップのために書いているケースが多いと考えられます。
まとめ
もし低評価のレビューが原因で購入を迷っているのであれば、購入した方がいいでしょう。書籍の内容が役立つことはもちろん、ダイレクト出版から購入することでマーティングを体験できるからです。
しかしながら、実際に購入するのはあなたです。セールスコピーライターには商品のリサーチが不可欠ですが、この書籍について調べることが最初の一歩のつもりで真価を見極めてみましょう。
また、セールスコピーライティングについては本サイトの記事も参考になります。無料メルマガでも定期的に情報を配信しているため、継続的な学習に最適です。ぜひ、下記よりご登録ください。
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