影響のウェーブを起こす「バンドワゴン効果」とは?

あなたは今までに「周りのみんながそうしてるから、やってみた」ということはありませんか?

必ずしも自分がしたかったことではないのに、行動に変わるなんて不思議ですよね。私たちは、大多数の人がいいといっているなら間違いないと思いがちなところがあります。

バンドワゴン効果とは「みんなが言うなら自分もやってみよう」という状態から「私も!」「僕も!」というように反響が波のように広がっていくことを表します。

たとえば「昨日のあのお笑いTV番組観た?あの芸人面白いよね」「最近出てきたあの新人歌手の曲聴いた? すごくいいよね」など自分の周りの人が話していることをきっかけに、自分もそのことに興味を示し、実際にTV番組を観てみたり、曲を聴いてみたりしたことはありませんか?

これらはバンドワゴン効果に当てはまっているのです。マーケティングでも活用できますので、じっくりみていきましょう。

バンドワゴン効果の歴史

そもそもバンドワゴン効果の名前の由来はなんなのでしょうか? バンドワゴンとはパレードの先頭で指揮をする楽隊車のことをいいます。このおめでたいパレードと社会心理学はどうかかわっているのでしょうか。歴史をすこし振り返ってみましょう。

19世紀にエンターテイナーとして人気が高かったアメリカ人、ダン・ライスという人物がいました。特にサーカスのピエロとして有名だったダンは当時アメリカ大統領に立候補したザッカリー・テイラーの選挙活動を手伝います。

「インパクトのあるキャンペーンを」ということでバンドワゴンからダンとザッカリーは選挙運動を行っていました。ダンの人気はさらに増しつづけ、とうとうザッカリーは12代アメリカ大統領に選ばれました。当時の人々にとって印象強い選挙キャンペーンを成功させたのです。

このことから”Jumping on the bandwagon”(直訳すると「バンドワゴンに乗り込もう」要するに「バンドワゴンにのって勢いに乗ろう」「ダンの恩恵を受けよう」ということ)という言葉も生まれたほどです。

この言葉に因んで経済学者のハーヴェイ・ライベンシュタインはこのようなグループ心理がもたらすの現象を「バンドワゴン効果」と表しました。人々がバンドワゴンに次々と乗り込んでいく情景が、人の心が移り変わっていく様子をよく捉えていたからです。

よって、バンドワゴン効果はよく選挙時の様子について引き合いに出されます。たとえば、選挙の場面で投票する際に、中間結果が発表されますね。その時に、より多くの支持がある候補者に私たちは投票する傾向があるようです。

なぜならここでも同じように「みんながいいと思っている人なら安心だ」「みんながそう思っているなら、私もOO立候補者に投票しよう」と考えるようになるからです。自分の意志というよりも、他の人に流されてしまっているということを理解しておきましょう。

社会的証明の原理がもたらす効力とは

では、どうしてそのような現象がおこるのでしょうか? バンドワゴン効果には「社会的証明の原理」という社会的心理が密接に関わっているのです。なぜなら、私たちは「社会的に証明されたものは間違いがない」と信頼を置く傾向があるからです。もちろん何も証明されていないものよりも、証明されているものやサービスの方が安心しますよね。

自分の考えではなく、他の人がどう思うか、考えるか、行動するのかによって価値判断や基準を設定してしまいます。

他人が同じような言動をすればするほど、私たちはその考えや行動を支持してしまい、絶対的に正しいと思ってしまう傾向があるのです。

このように自分の考えや行動を他人によって変わってしまう心理を「社会的証明の原理」といいます。

わかりやすく例に例えてみましょう。あなたは仮に学生だとしましょう。授業中に先生が目の錯覚に関する授業を受けています。

マルの中から浮き出て見える絵が何に見えるかとの質問に自分以外のすべての生徒が「A」と答えました。しかしあなたは「B」だと思っています。この時あなたはどう反応しますか?

1.正直に「B」と答える

2.「A」と周りに合わせる

3.なにも答えない

1と答えた方は正直者で、周りの意見などに流されず、自分の意見を言える方でしょう。

2と答えた方は社会的証明の原理に当てはまっています。ここでは意志が弱いということではなく、むしろ周りと同調する力が強いことがいえるでしょう。

3と答えた方は客観的に周囲を見つめ、正解がどちらでもいいと問題に無関心になっています。

私たちは周りから受ける刺激を敏感に感じ取っています。

これらは自分から発信されたものではなく、周りからもたらされたものです。状況によっては、みんなと同じでないと「自分の感覚がおかしいのではないか? 」「みんなと話が合わなくなってしまう」などと思ってしまうこともあります。

周りの環境や状況によって、私たちの意志は常に変化をし続けていくのです。

「社会的証明の原理」がもっとも発揮される条件とは

私たちの周りによく起こる「社会的証明の原理」ですが、必ずしもいつもこのような心理状況に陥るとは限りません。周りに影響をうけるからといって自分の意見を持っていないということではないのです。

実際にどのような時に、私たちは反応しやすくなっているのか見ていきましょう。

1. 曖昧性

自分の意見に確信が持てない、あるいは今ある状況を把握できていない場合に当てはまります。上記の学生の例にもある通り、先生の質問の答えの確信ができない状況の下、意見を聞かれたり、行動を促されたりすると周囲の人に状況を合わせてしまうことがあるのです。

2.類似性

友人や家族、その他同じような趣味や考え方を持っている人の意見を参考にする傾向があります。たとえば仲の良い友人が勧めてきた商品やサービスに関しては、自分も利用してみようと思うのです。

自分とかけ離れている人たちの意見では「そういう考えもあるな」という程度で行動や意識の変化までは生まれてきません。

いかがでしょうか? あなたにも「あの時は影響を受けてたかも!」と思う節はあるのではないでしょうか?

私たち人間(動物であっても)は「共存」という社会的意識のもと成り立っています。上記のような状況の時には、「社会的証明の原理」が無意識に働きやすいということを覚えておきましょう。

バンドワゴン効果の6つの活用方法

それでは「社会的証明の原理」を理解したうえで、具体的にバンドワゴン効果にはどういったビジネス活用法があるのかをみていきましょう。

1.口コミ

既に購入した人の口コミは実際にサービス、商品を使ったことがある経験談として非常に貴重な情報を得ることができます。そのため、口コミでいい評価をもらうことにより、商品やサービスの価値をあげることができるのです。

2.紹介

家族、友人や自分の好きな有名人が「この商品がおすすめ!」「これ、すごい効果があった」などと報告されると「今度つかってみようかな」と思うきかっけにもなります。

3.成功事例

実際にこの商品やサービスを使って成功している結果や成果を数字やグラフ、経験談を交えて公開することは非常に効果的であり、いかにして結果を残したのかがわかる興味深い内容になります。

4.SNS

SNSのシェア、フォロワーやいいね数などは、人気、話題性や流行の目安にもなります。短期間で拡散する可能性もあり、ファンを掴むきかっけになります。

5.実績

「多くの方に満足いただき、100人の参加者より喜びの声を頂いております」「既に1,000人以上の方にご参加いただいております」など、自分以外の人もその商品やサービスをほしいと思っていたという事実を可視化することも大切になります。

そうすることにより、今購入を悩んでいる人たちを安心させることができるからです。またベストセラー、「読者人気NO.1」やOO賞受賞などの実績も当てはまります。

6.政治、公共機関などの団体、学歴、キャリア

そして最後に先ほども述べたように、政治の選挙活動があげられます。その他学歴やキャリアなども対象になりますが、これらは権威性も少し関わってきます。

・高学歴や華やかなキャリア経歴をもった人

・政府により設立された公的語学学校

・ベンチャー企業よりも取引を安定的に求めるのであれば大企業

これらのバンドワゴン効果の種類により、より社会に影響性を与え、拡散する可能性が増えるのです。この心理をうまく利用してビジネスにも活用してきましょう。

使い方次第でまったく周囲に与える印象が異なる「バンドワゴン効果」

日本人の特徴として昔からの慣習より、協調性や団結力があります。島国であり、鎖国を守っていくために、周囲の人との協力によって生活、経済や文化が発展してきたことも原因の一つでしょう。

グループで一つの目的に向かって進もうとする結束力は、ビジネスにおいても、人と人との関係性であっても非常に強みでもあります。「空気を読む」という点では日本人は世界一ではないかと思うほどです。

だからこそ、日本人にとってこのバンドワゴン効果は反応しやすいのです。なぜなら相手の意見を尊重するあまり、相手に流されてしまいがちなのです。

「みんな同じ意見だと安心する」「みんなと一緒でないと落ち着かない」などの感情を優先しすぎると思いもよらない結果に導かれる可能性もあります。

たとえば、いじめや集団暴行などは、これらの心理を知らず知らずのうちに影響を受けているのです。一定の環境や条件においては「気づかないうちに加害者になっていた」「周りに流されてしまった」ということもありえます。

一方で、体育祭でチーム一丸となって優勝したり、SNSの拡散により、難病の子どものために100万円を超える募金が集まったり、よりよい社会のためにも役立っているのも確かなのです。

私たちの日常に起こりえる「バンドワゴン効果」をうまく利用し、人のため、社会のため、未来の環境のために考えて行動しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ひとつのきっかけで波のように反響が広がっていく「バンドワゴン効果」ですが、さまざまな活用法がありましたね。使い方には十分注意をして、有益になるビジネス展開を目指しましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

山崎 麻美

千葉県出身。バイリンガル セールスコピーライター。アメリカ在住時にアメリカ人と日本人のビジネスアプローチの違いに興味を持つ。セールスコピーライターに出会ったことをきっかけにコピーライティングの素晴らしさを知り、学び始める。現在は外資企業にてB2Bマーケティングを担う傍ら、「日本にある素晴らしい商品やサービスを海外に伝えたい」と日本と海外をつなぐコピーを提供している。