「コピーライティングを本で勉強したいと思うんだけど、本が沢山あってどれから学んだらいいか分からない……」と迷ってしまう方も少なくありません。
たしかに、Amazonで「本」のカテゴリーに絞っても、「コピーライティング」と検索すると160冊以上のヒットがあります。
これでは選びきれないですよね。
この記事では、数十冊のコピーライティング本を読んできた現役コピーライターの私が「これは本当に読んで良かった!」と思うものをご紹介していきますので、選ぶ際の参考にしてください。
コピーライティング初心者の本
新しい分野を勉強する際に有効なのは、「まず全体像を把握して、その後で細かいテクニックを学ぶ」というものです。
先に全体を知っておくことによって、「今は全体のどの部分を学んでいるのか」がハッキリして、理解が容易になるからです。
よって、初心者向けとしては主に全体像や抽象的な本質が学べる著書をまとめました。
初心者おすすめ本1位
影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか/ロバート・B・チャルディーニ
コピーライティングの本をお勧めするという趣旨の本記事ですが、なんと1冊目からいきなりコピーライティングそのものの本ではありません。
この「影響力の武器」は、営業の仕事をしている方なら誰でも知っているであろう、セールスに関する心理学の名著です。
「伝説のコピーライター」と呼ばれるジョン・E・ケネディが、セールスレターを「セールスマンシップ・イン・プリント(印刷された営業マン)」と呼んだように、我々セールスコピーライターの仕事は「文章で読者に営業し、セールスをすること」が主となります。
対面営業であろうが文章であろうが、「人がモノを欲しくなる」という本質的な心理に違いはありませんので、まず本質から学んでください。
影響力の武器では、相手を説得するのに有効な要素として以下の6種が語られます。
- 返報性
- 一貫性
- 権威
- 社会的証明
- 希少性
- 好意
初心者の皆さんがこれから学んでいくコピーライティングのテクニックも、そのほとんどはこの6種の要素で読者を説得していくためのものと考えることができます。
よって、「なんのためにこのテクニックがあるのか」という目的を知った上でテクニックを学ぶと、理解が非常に楽になります。
また、街中で見かける様々な広告の意図などもわかるようになるため、日々の生活で目にする広告が実例として良い教材に変わり、勉強以外の日常生活でも学びが深まっていくことになるでしょう。
影響力の武器には「実践編」と「戦略編」という、別の切り口から6種の要素を語った本もあります。
様々な切り口で同じ情報を知ることによって理解が深まり、知識も定着しますので、オリジナル版を読み終わったらこちらも読んでみてください。
初心者おすすめ本2位
セールスコピーライター成功戦略〜セールスコピーライターとして起業・副業するための解読書〜/大山祐矢
こちらのサイトの運営者である大山祐矢さんの電子書籍です。
コピーライティングの基本技術だけでなく、プロのコピーライターの生活や営業についてまで書かれているため、コピーライターとして生きていくことを検討し始めているようでしたら絶対にお勧めします。
- どうやってコピーライターとして仕事を取っていくのか
- どうクライアントと付き合っていくのか
- どんな報酬形態があるのか
といったような、他のコピーライティング本ではあまり語られない、かつ実は多くのコピーライター志望者が知りたがっている情報も豊富にあります。
さらに購入者特典として、以下の3種が無料でついてきます。
- 大山さんのコンサル生が、ゼロから起業して案件を受注した具体的なステップを語る音声
- メールで新規営業をする際に使えるアプローチメールテンプレート
- 必要事項を修正するだけですぐに使える、弁護士チェック済みの契約書のひな形
もちろんコピーライティングの技術の解説もしっかりとありますので、知識や技術を高めたら、無料特典を用いてコピーライターとして活躍していきましょう。
初心者おすすめ本3位
一通のメールで、今すぐ一生の稼ぎを得てください!―月に59分働いただけで「3160万円」稼いだ現金製造法/黒川 哲夫
本のタイトルは眉唾で、非常にうさんくさいと感じてしまうかもしれません。
また、著者のストーリーがやたらと語られている(ほぼ読み飛ばして構わないです)など、かなりカジュアルな読者に向けて書かれた本のように感じられます。
しかし、そのためか非常に分かり易く書いてありますし、内容もお客さんのリサーチからライティングまでしっかりと説明されています。
実際に数億円を売り上げている3つの情報商材の例を交えて解説されており、本にURLが載っているので実例を見ながら勉強できるのもありがたいです。
また、他のベテランコピーライターと違い、紙媒体ではなく最初からWEBで成果を上げた世代の方ということもあり、今から始める皆さんと気持ちは近いものがあるはずです。
コピーライティングを独学で勉強したい方向けの本
コピーライティングを独学で勉強したいというのでしたら、本場であるアメリカのコピーライターの骨太な名著の数々をお勧めします。
じっくり腰を据えて読んでみていただきたいですし、実際にセールスレターを書く際には手元に置いて辞書のように使うのも良いでしょう。
独学で勉強したい方向けの1位
究極のセールスレター シンプルだけど、一生役に立つ!お客様の心をわしづかみにするためのバイブル/ダン・ケネディ
DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)の本場であるアメリカでトップレベルのマーケティングコンサルタントとして君臨する「ダン・ケネディ」が、膨大な知識と経験から裏打ちされた効果の高いテクニックのみを簡潔にまとめてくれている本です。
仕事を始めたころ、文字通り何百という参考図書を集めた。広告、マーケティング、ダイレクトレスポンス、ダイレクトメール、メールオーダー、コピーライティングに関するもので、それぞれに違うテクニックが山のように載っていた。そのなかの何百と試してきたと思う。そして、年月を経て、いつもほぼ例外なくうまくいく、数えるほどのテクニックに絞ってきた。
だから、これから紹介するものは、大変貴重な近道だ。自分でいろいろやってみたい人はそれもかまわないが、効果的かつ効率がよければいいという人なら、ここに挙げる数種類のテクニックで十分。これだけで、これから先何年も、どんなセールスレターのニーズにも応えられるはず。
究極のセールスレターより引用
テクニックだけでなく、コピーライター自身の感覚などについても記載があるのは見逃せません。
たとえば、「セールスレターに感情を込める方法」とか、「一旦セールスレターを書いたら、数日間置いて頭を冷やしてから見直そう」といった内容です。
NLP(Neuro Linguistic Programming=神経言語プログラミング)という心理技法でも語られることですが、人が何かの技術でお手本の人の真似をする際、表面的なテクニックを真似するだけでは、お手本の人と同じ結果を出すことはできません。
しかし、お手本の人の内面的な感覚までしっかりコピーして真似をすることで、同じ結果が出せると言われています。
セールスレターを書いている最中のテクニックだけを解説している本というのは多数ありますが、こういった著者自身の感覚まで言及してもらえると、リアリティをより感じられるようになり、真似をしやすくなるでしょう。
独学で勉強したい方向けの2位
こちらはコピーライティングとマーケティングの名著3部作、合計約2,000ページの内容を良いところ取りでまとめ、たった280ページの1冊に凝縮してしまったという凄まじく内容の濃い本となっています。
名著3部作とは以下の通りです。
- ザ・マーケティング/ボブ・ストーン,ロン・ジェイコブス
- ザ・コピーライティング/ジョン・ケープルズ
- 伝説のコピーライティング/ロバート・コリアー
という3冊であり、それぞれ「良いところ取り」で抜き出された要素は以下となります。
- ザ・マーケティング:書く前の戦略の立て方
- ザ・コピーライティング:キャッチコピーの書き方
- 伝説のコピーライティング:本文の書き方
これらの内容がまとまっている、この「最強のコピーライティングバイブル」1冊をガイドにするだけでも、かなりのクオリティのセールスレターが最初から最後まで書けてしまいます。
また、まとめられた3部作は全て洋書ですが、まとめた横田 伊佐男さんは日本人であり、たくさんの国内事例が載っているのも素晴らしいです。
やはりアメリカ人と日本人では購買心理にも多少の違いはありますし、海外の成功事例だけを見てもなかなかイメージしづらいことがあります。
そのため、Amazonの紹介ページにも記載があるように、サントリー、ソフトバンク、ユニクロ、イオンなどなど、日本人なら誰もが知っている企業の広告から学ぶことができるのは非常に有り難いはずです。
独学で勉強したい方向けの3位
こちらも、様々な業界の豊富な具体例をもとに、本質はもちろん細部のテクニックまで書いてある良書の一つです。
特に私が気に入っているのは、こちらの説です。
コピーの第一センテンスを読ませる。広告のあらゆる要素はそもそも、このたったひとつの目的のために存在する。
10倍売る人の文章術より引用
広告にはキャッチコピーやリード、写真やレイアウト、ロゴなど沢山の要素がある中で、それらの全てに別々の目的があるのではなく、ただ第一センテンスを読ませるためにあるとまで言い切っています。
さらに、その「第一センテンスの目的は何か」というと、「第二センテンスを読ませること」とのこと。
「成果を上げるためには複雑なことを考え、複雑なテクニックを使わなければいけない」と思ってしまいがちですが、実はレベルの高い人というのはシンプルな思考をしているのだと気づかされます。
アフィリエイト向けのコピーライティング本
アフィリエイトといっても様々な種類がありますが、コピーライティングが必要となると物販アフィリエイトというよりは、メルマガなどで信頼関係を作りつつWEB上で商品売っていくタイプのアフィリエイターさんとお見受けします。
そのため、アフィリエイト向けのコピーライティングとしては読者との関係構築や、特にWEBで商品を売るために必要な知識を与えてくれる著書をご紹介します。
アフィリエイター向けの1位
セールスコピーライティングばかりを勉強していても、「普段のメルマガはどう書いたらいいのか」と悩む情報発信者さんは多いです。
毎回セールス色の強いメールを送っていては、読者もウンザリしてしまいますからね。
こちらの本はセールスだけでなく、信頼関係構築のためのニュースレターについても言及されており、普段のメルマガにそのまま応用することができます。
また、セールスレターについても、学生服を売る著者の実家の家業の例を含め、個性的な国内の成功事例が多数載っており、その意図も解説されています。
テクニックだけを学ぶのではなく、その意図や目的を学ぶのは非常に大切です。
なぜなら、意図や目的さえしっかり持っていれば、テクニックは自分で考えて生み出すことができるからです。
逆に、意図がわからないままテクニックだけを使っても、望んだ結果を得るのは難しくなります。
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の日本での第一人者と呼ばれる神田昌典さんの「意図」をしっかり身につけていきましょう。
アフィリエイター向けの2位
Webコピーライティングの新常識 ザ・マイクロコピー/山本 琢磨、仲野 佑希
コピーライティングの技術としては異色の本であり、今まであまり語られてこなかった箇所に踏み込んだ一冊です。
マイクロコピーとはこういったもののことです。
マイクロコピーとは、ボタンの文字やフォームまわり、エラーメッセージ、写真のキャプションなど、正直言ってこれまでコピーライティングの教材や、専門家がまったく話さなかった、非常に細部の箇所のコピーのことです。
Webコピーライティングの新常識 ザ・マイクロコピーより引用
読者を誘導したい場所に飛ばすリンクボタンの周りなどに、ほんの少しの言葉を追加するだけで反応率を上げることができるなど、今すぐ簡単に改善できるテクニックが沢山載っています。
たとえば、メルマガ登録フォームの周囲に「スパムメールは送りません」と書くなどで登録率が上がり、送信頻度を書くことで迷惑メールに設定される確率が下がる……といったようなものです。
ぜひ、こちらの内容を学んで自身のサイトの導線を改善しましょう。
私がおすすめするコピーライターの本
次は、私がお勧めする凄腕コピーライターさんに焦点を当て、著書とともにご紹介します。
おすすめコピーライター1本
稼ぐ言葉の法則――「新・PASONAの法則」と売れる公式41/神田昌典
アフィリエイター向けの1位として既に神田昌典さんの「禁断のセールスコピーライティング」は既に挙げましたが、やはりお勧めのコピーライターと言われたらこの方は欠かせません。
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)を日本に広めた方で、多数の著書、多数の高額セミナーなどでも大成功を納めています。
また、元々は外務省で公務員として働いていた方であり、セールス経験もゼロの状態からコピーライティングを使って今の地位を築き上げたというのも素晴らしいです。
コピーライティング以外にもマーケティングの本の数々や、世の中の成功哲学や成功者の自伝を否定する「非常識な成功法則」などもお勧めです。
とにかく、コピーライターになろうと思うなら神田さんは避けては通れないでしょう。
おすすめコピーライター2本
一瞬で人の心を操る「売れる」セールスライティング/村上むねつぐ
元々は借金数百万円というところからコピーライティングや情報販売によって一気に成功を収めた、天才コピーライターと呼ばれる方です。
ビジネスパートナーであり、同じくコピーライターでもある伊勢隆一郎さんと組んだ「継承プログラム」というビジネス塾では5億円以上の売り上げを達成されています。
メルマガなどを読んでみても分かりますが、パッと見でドキッとさせられるような言葉使いで注意を引き、その後も止まらずにサラサラと読めてしまう文章の流れは秀逸です。
上手い文章を書くには、日頃から上手い文章に触れる必要がありますので、ひとまずメルマガを読んでみることをお勧めします。
https://ameblo.jp/murakamimunetsugu/
おすすめコピーライター3本
究極のマーケティングプラン シンプルだけど、一生役に立つ!お客様をトリコにするためのバイブル/ダン・ケネディ
こちらも既に上部で、最もお勧めの「究極のセールスレター」は紹介していますが、やはりコピーライティングやマーケティングの話となるとダン・ケネディは外せません。
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の本場、アメリカで30年以上もトップクラスのコンサルとして活躍し続けている方だからです。
少々過激な発言もあるので、人によって好みが分かれる部分はあるでしょうが、そのテクニックは本物なので安心してください。
まとめ
コピーライティングの勉強に必須の本をご紹介してきましたが、読みたいと思っていただけた本はありましたか?
私の本音を言えば、今回挙げた本は全て読んでもらいたいくらいです。
本気でコピーライターになりたいとお思いの方は、これらの名著は全てを読んでみることも検討してくださいね。
その際は学習効果を高めるため、インプットだけで終わりではなく、アウトプット前提での読書をするようにしてください。
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