購買への近道!希少性の原理とは?

あなたは今までに「買いたくもない商品やサービスを買ってしまった」ということはないでしょうか? そもそも「興味もなかったもの」「買う気もなかったもの」を買ってしまうなんて不思議ですよね。

これらの行動には「希少性の原理」が大きく関わっています。

ビジネスにおいてこの「希少性の原理」の特性を生かし、マーケティング活用していくと「今すぐ購入したい!」と思わせるような心理へ変わっていきます。

よって直接の売り上げにつながることになるのです。果たして人は何に突き動かされて購入へと発展するのでしょうか? 早速詳しく見ていきましょう。

そもそも価値は何で決まるのか?

社会心理学者ロバート・B ・チャルディーニの著書『影響力の武器 第三版』でも述べているように、 私たちは「手に入らない = 価値のあるもの」と考えがちです。

その逆に価値のあるものはなかなか手に入らないものとしての固定観念をもってしまいがちなのです。

和牛のAランクの希少部位がなぜ高いのでしょうか? 和牛であれば飼育も大変ですし、時間も手間もかかります。なおかつ一頭に少ししかない部位なのでそれだけ貴重なものとなり、必然的に値も張ります。

ダイヤモンドがなぜ高いのでしょうか? 鉱山から原石をとり、裁断し、きめ細やかに選定をしてカットを施して・・・・・・などの過程を考慮しても貴重なものであるということは間違いありません。

お土産で地域限定のものを選ぶのはなぜでしょうか?

もし同じ商品が住んでいる場所で売っていたとしても、その場所でしか買えない、もっと新鮮なはず、もっと美味しいはずなどと通常に手に入るものよりも上質なものを期待した特産のものだからです。

これらに共通してあるものとして少なくとも以下の一つには当てはまります。

・数量的価値

・時間的価値

・地域的価値

上記の価値を少しでも意識すると購入への意識を刺激することができるのです。固定観念や信念が強ければ強いほど、心理的影響は大きくなります。更に詳しく購買時の心の変化について考えてみましょう。

購入時の心理に関わる「希少性の原理」とは?

「希少性の原理」とは、手に入る商品やサービスが少ないため、その分手に入れたいという願望や価値が上昇する社会心理学の一つです。需要と供給のバランスが取れてないと、それに付随して人の購買心理にも影響が及びます。

なぜなら「一度は食べてみたい」「一度は見てみたい」「今でなければ買えない」などの欲求を引き起こさせるからです。

たとえば、毎日数量限定のラーメンを提供しているお店を例に見てみましょう。そのラーメン屋さんはいつも行列ができています。人が並んでまでも食べたいと思うところは、どんな味がするのか興味がわきませんか?

数か月後ふと、そのラーメン屋さんを見てみるとお店の中は混んでいますが、行列は出来ていません。これを機に「一度は食べてみよう」という気になりませんか?

別の例として、美術館が期間限定で提供する有名画家フェルメール展ではどうでしょうか? 普段であれば海外に行かないと観られない作品が、今回日本へ期間限定で来ているとなると「あの美術の教科書に載っていた絵画を一度見てみたい」と思うかもしれません。

つまり、あなたが商品やサービスを購入する時の最終的な決め手は、その価値をわかっているうえで「今買わないと後悔する」「今買わないとなくなってしまう」「チャンスを逃してしまう」ということが購入前に感じることができるからです。

希少性は移り変わる

今まで日常的にあり、そこまで価値を感じていなかったものでも、状況によっては変化することもあります。価値基準の対象は一定のサービスや商品ではなく、私たちの心理、状況、環境により移り変わっていくのです。

心理、状況、環境がもたらす変化

実際に私が経験した例で見てみましょう。

私が小さい島国に住んでいたころ、いつもはスーパーでたくさん水を販売しているのをみかけました。ある日のこと、かなり大きい勢力を持った台風がくると天気が予報されましたことにより事態は変わっていきます。

過去の経験を活かし、住民は停電や断水の可能性があるので、みんなこぞって水を買いあさったのです。スーパーでは売り切れの状態がつづくこともあり、卸の工場へ直接行く消費者もいました。

このように普段は当たり前にあるものでさえ、状況や心理によっては希少価値が上がることもあります。これはいつもあるものが急激に需要が増えたことにより、供給が追い付かなくなり、数量的価値が高まったためです。

逆パターンも起こりうる

それとは逆に価値のあるものが大して価値がなくなることもあります。

新作のゲームやおもちゃなどは販売当初はみんなが並んででも購入しようとします。最初は「新しいものをもっている」という所有の優越感と「他の人よりも早く試した」という経験値、または「どういったものかを既に知っている」という優越感に浸ることもできるのです。

それに加え、大人気商品となると入手困難となり、ますますその価値が高騰してしまいます。しかし、その後大量生産され、誰でも手に入るようになると、もはやゲームやおもちゃは話題にも上がらなくなっていくのです。

また、フォアグラやキャビアなどの高級食材はどうでしょうか? なかなか手に入らないからこそ、高価で価値があるのです。もしこれらがどこでも安くいつでも手に入るとしたら毎日でも食べたい食材でしょうか?

希少価値があるからといって、経験してみたり、食べたり、観たりしてみても必ずしも自分の嗜好に合うものや予想を遥かに上回ってよかったという気持ちに当てはまるとは限らないのです。

これらが示しているように私たちの購入への意欲、関心や意識は「希少性の原理」によってかなり左右されるといえるでしょう。

なぜそんなに希少性の原理が効果的なのか?

では、なぜそんなに「希少性の原理」私たちの購買意欲をそこまで刺激するのかを考えてみましょう。なぜそこまで効果的なのか、理由として主に2つあります。

1.なかなか手に入らないという事実

上記でも述べた通り、一般的に貴重なものと認識されているものは実際に入りづらいことが多いため、それらの本質の価値判断を「入手しづらいという事実」から推し量れます。

2.自由が制限されてしまうという恐怖や焦り

私たちが「いつでも同じ金額、同じ商品・サービス、経験などをどこでも手に入れられるか」ということが肝になってきます。これらの今まで当たり前のように存在していたものの「自由が限定されてしまう」「なくなってしまうこと」を人は嫌うからです。

自分の購買の判断基準として、私たちはこのような状況を無意識のうちに受け入れています。これらが引き起こす、恐怖や焦りの心理は非常に効果的なもので、普段「常識的な考え」とされていることすら覆してしまうことも起こりえるのです。

だからこそ特別今必要でなくとも「とりあえず購入してみた」「もうこの金額で手に入らないと思って購入してしまった」という現状が起こるのです。

秘密の情報に興味を示す

機会があるのであれば、誰でも自分にとって得な情報、賞品や特典などもらえるとうれしいですよね? 私たちはあまりにも提供されている状態に慣れているので、「あなただけに教えます」「今回だけの特典」など、制限された情報に関しても反応する傾向にあります。

たとえば、マンガのアプリやマーケティング情報などのオンライン購読の有料化サイトは一番これから見たいと思うところで「続きは有料コンテンツへ」という誘導パターンがあります。

これらは無料で配信されているコンテンツよりも、より有益な情報を得られると期待している分、価値は高まっていきます。実際に購入者の満足度も高いのです。

お金がかかるにも関わらずなぜ満足度が高いのでしょうか?

もちろん有料な分、そのコンテンツ自体が質の高いものであるはずです。しかし、それだけでなく他の購入していなかった人に比べて、開示されていない情報を手に入れたという満足度も加わり、特別感も味わえるからです。

「希少性の原理」を使ったモデルケース

では実際にビジネスにおいてどう使われているのか、「希少性の原理」をうまく使っているモデルケースをご紹介しましょう。有名なTVの通販番組はこちらの心理をうまく使って商品をアピールしています。

1.商品の紹介

まずは商品の紹介です。こだわりをもった製造過程や材料、成分の紹介をして、他の商品と比べてどう優れているかも案内します。それによって商品自体の信頼や価値をあげていきます。

2.金額の提示

必ず定価もしくは希望販売価格を紹介してから割引金額を提示します。定額と比べどれだけ得するかということを目視でもわかりやすく金額を案内できるからです。耳にも残るように必ず2回は繰り返して金額を伝えます。視聴者がこの金額に驚き、興味を示してもらうきっかけをつくりだすのです。

3.特典

その時に行動を起こしてくれる人に限った特典を提供します。サービス、商品や付属品の追加など今回購入してくれる人にとっていかに得であるかをうったえる効果があるからです。商品が素晴らしいにもかかわらず、更に付属される特典を提供し、購入者の満足感を与えます。

4.時間の限定

最後に30分以内に連絡をくれた方や数量限定ということを前面に出して、このオファーが希少であることを伝えます。これによって視聴者はいつでも、どこでも、購入できるということができないことが判明するからです。

よって今回がスペシャルな機会であるということを理解してもらえます。また時間制限があることによって、購入への最後の一押しの手助けにもなるのです。

これらをすべて順を追って案内されると「なるほど、今回はとても魅力的なオファーだ。またとないチャンスかもしれないから買ってみようか」という気持ちへと変わっていくのです。

ビジネスではいつでもどこでも手に入るものはなかなか購入に至ってもらえません。心理的に「またいつか買えるだろう」と後回しにされ、永遠に購入に至らない可能性が高まってしまうからです。

まとめ

今回は、知らず知らずのうちに私たちの心理に影響を及ぼしている「希少性の原理」をご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか?

これらの心理を考慮してマーケティング戦略を考えていくと、また違った発想や提案につながるかもしれませんね。魅力的なオファーを提供し、見込み客に「また次の機会に買えばいい」という隙を見せないようにしましょう。

ぜひ今回学んだことを役立てて実践してみてください。また当サイトでは他にもマーケティングやビジネスに関わる役立つコンテンツを提供しています。そちらもご参考にしていただければ幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

山崎 麻美

千葉県出身。バイリンガル セールスコピーライター。アメリカ在住時にアメリカ人と日本人のビジネスアプローチの違いに興味を持つ。セールスコピーライターに出会ったことをきっかけにコピーライティングの素晴らしさを知り、学び始める。現在は外資企業にてB2Bマーケティングを担う傍ら、「日本にある素晴らしい商品やサービスを海外に伝えたい」と日本と海外をつなぐコピーを提供している。