あなたは商品・サービスを売る際、誰に商品を買って欲しいのか明確にイメージできていますか?おそらく、ぼんやりとしたイメージならできるかもしれません。
では「イメージしたお客さんの性格や趣味、ライフスタイルまで説明できますか?」と聞かれたらどうでしょうか。家族や友達でもない限り、そこまでくわしく説明することは難しいですよね。
マーケティングで大きな売上をあげるためには、このようなお客さんの詳細情報まで把握することが非常に重要になります。そこで出てくるのが「ペルソナ設定」です。
本記事では、マーケティングにおけるペルソナ設定について以下の項目に沿って説明します。
- ペルソナとは?
- ターゲット設定とペルソナ設定の違い
- なぜマーケティングではペルソナ設定が必要なの?
- ペルソナの設定方法・作り方
適切なペルソナ設定が出来れば、あなたの商品・サービスの爆発的なヒットも夢ではありません。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ペルソナとは?
マーケティングの勉強していると一度は「ペルソナ」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ペルソナとは、ラテン語で「仮面」を意味する言葉です。マーケティングでこの言葉を使う場合には、「あなたの商品・サービスを絶対に購入してくれそうな1人の人物像」のことを意味します。
ターゲット設定とペルソナ設定の違い
ペルソナ設定でよく勘違いされるのが、ターゲット設定とペルソナ設定の違いです。以下では、この2つの違いについて説明します。
ターゲット設定
ターゲット設定とは、あなたの商品・サービスを市場へ売り出す場合、どの顧客層を標的として売り出すのか決めることです。
たとえばダイエットサプリを販売したい場合、ダイエットしたい顧客層は以下のようにたくさんいます。
- 中年太りを気にする50代女性
- 夏に向けてダイエットしたいと考えている20代女性
- 運動不足で体重増加してしまった30代内勤男性
- 産後太りを気にする30代女性
このように、商品・サービスを求めていそうな顧客層を分けることを「セグメンテーション」と言います。ターゲット設定とは、セグメンテーションされたそれぞれの顧客層から、どの顧客層に商品・サービスを売り出すのか標的を定めることです。
ペルソナ設定
ペルソナ設定とは、ターゲット設定した顧客層から「あなたの商品・サービスを絶対に買ってくれそうな一人の人物像を特定すること」です。
たとえば「産後太りを気にする30代女性」をターゲット設定にした場合を考えてみましょう。「産後太りを気にする30代女性」と聞いてあなたはどんな顧客をイメージするでしょうか。第1子を生んだばかりの31歳の女性なのか、それとも第3子を生んだ39歳の女性なのか、というように様々な顧客像がイメージできますよね。
ペルソナ設定では、イメージできる様々な顧客像を特定の1人にまで明確化します。設定する項目としては、性別、年齢、職業といった大きな属性だけではなく「趣味、性格、どんな悩み持っているのか」など、内面的な詳しい属性まで設定します。
つまりペルソナ設定とは、ターゲット設定した顧客層を個人にまで絞り込む作業だと考えてください。
なぜマーケティングではペルソナ設定が必要なの?
では、なぜマーケティングではペルソナ設定が必要なのでしょうか。この項では、マーケティングにおけるペルソナ設定の重要性についてお伝えします。
多くの人に向けた発信では商品は購入してもらえない
多くの人に向けた発信では、商品・サービスを購入してもらえません。伝えたい内容がぼやけてしまい、誰の心にも響かないからです。
たとえば、ダイエットしたい女性に向けて商品を販売したい場合、年代によりダイエットの目的が異なる可能性があります。
20代の女性は、美容目的でダイエットしたいのかもしれません。一方、60代の女性の場合は、膝の調子が悪いためダイエットしたいのかもしれません。それぞれダイエット目的が異なっているにもかかわらず、両者に同じ商品の売り方をしていては、購入してもらえる可能性は低くなりますよね。
このように、消費者ごとに異なるニーズに応えるためには、多くの人に向けて発信をしてはいけないのです。結局誰の心にも響かず、商品・サービスを購入してもらえません。
個人に向けて発信した商品が多くの人にヒットする
そこで必要になるのが「個人」に向けた発信です。個人に向けて商品を売り出すことは、結果的に多くの利益を生み出すことができます。なぜなら、消費者の心に直接響く言葉で商品・サービスを売ることができるため、購入してもらいやすくなるからです。
インターネットが普及し、情報が溢れる現代では、実に多くの商品・サービスが市場に出回るようになりました。商品・サービスが多くなるということはその分、消費者の趣味趣向も細かくなり必要とするもの(ニーズ)も細かくなります。
たとえば、友達に手紙を出すことを想像してみてください。あなたは友達に手紙を出すとき、敬語でかしこまった内容や文章では書きませんよね。その友達に合わせた言葉を選んで書くはずです。そのほうが相手に伝わりやすいですし、親しみを感じてもらえますよね。
商品・サービスを売るときも一緒です。個人に対し伝える内容にブレがなく「共感」や「感情」に訴えることができれば、商品・サービスは格段に購入してもらいやすくなります。このようなことから、商品・サービスを売り出すときには「ペルソナ設定」が必要不可欠なのです。
1人に向けた商品でもなぜ問題ないのか
ここで「本当に1人に向けた発信でも大丈夫なの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。結論から言うと問題ありません。
あなたは、調べたいことや悩み事がある場合、ネットで解決策を調べたという経験はないでしょうか。その場合、大抵は知りたい答えが載っているはずです。
つまり「このような疑問は私しか思っていない」と考えていたとしても、実はあなたの知りたい情報は他の人も知りたいと思っていることが多いのです。よって、ペルソナに対して商品を売り出したとしても、実際にはペルソナに似た人物が多くいることがわかります。
たとえば、大ヒットした恋愛ソングは、本当の恋人や想いを寄せる人に対して歌詞を書いているといいます。1人に向けて書いた歌詞(メッセージ)のほうが、多くの人の心に届き大ヒットするのです。
このようなことがわかれば「本当に1人に向けた発信でも大丈夫なの?」という心配は無くなりますよね。あなたも安心してペルソナ設定にチャレンジしてみてください。
マーケティング担当者間でターゲット人物像を共有できる
商品・サービスを売り出す場合、ターゲット像が曖昧だと、マーケティング担当者間でターゲット像にズレが生じてしまいます。担当者ごとに経験や知識・考え方が違うため、想像するターゲット像も変わってくるからです。
ターゲット像にズレが生じたままマーケティング活動を進めるとどうなるでしょうか。担当者間で意見にズレが出てきてしまい、マーケティング全体の進め方がバラバラになってしまいます。これでは、良いマーケティング活動はできませんよね。
しかし、ペルソナを設定すればその心配はありません。担当者全員が共通のターゲット像に向けて、無駄な議論をすることなくマーケティング活動を行うことができます。
ペルソナに名前を付けたり、写真で顔を認識したりすることで誰でもすぐにペルソナ像がわかるようにしておくと良いでしょう。
ペルソナの設定方法・作り方
この項では、実際のペルソナの設定方法について順番に説明していきます。
ターゲット設定をする
はじめに、マーケティング関係者と話し合いをして、ターゲット設定をしましょう。はじめから細かくペルソナを設定していく必要はありません。おおまかな設定をしてから、詳細設定をしていきます。設定する項目としては「性別、年代、職業、家族構成、住んでいる場所」くらいで十分です。
例)
「30代、女性、専業主婦、小さい子供1人の3人家族、都心在住」
上記の例のように、まずはざっくりしたターゲット設定をしましょう。
絞り込み、ペルソナ設定
ターゲット設定をしたら、そこからさらに絞り込みを行いペルソナ設定します。ここでは、大まかな設定項目以外に「性格、生活スタイル、趣味」というような細かい設定までしてください。
内面的な項目も設定することで、ペルソナの普段の行動だけでなく、行動した理由や価値観まで見えるようになります。消費者の心に響く発信をするためには、この内面的な要素が非常に重要です。
たとえば、前述したターゲット設定の例で出した情報をもう少し絞込み、以下の情報を付け加えてみます。
ターゲット設定 ⇒「30代、女性、専業主婦、小さい子供1人の3人家族、東京都在住」
付け加える情報)
- 名前 → 佐藤 花子
- 年齢 → 30歳
- 職業 → 子供を産む前までは都心で会社員の事務(経理担当)をしていた
- 趣味 → 休みの日に近所に住んでいるママ友と子連れでカフェ巡り、雑貨の手作り
- 好きな食べ物 → ソフトクリーム、チョコレートは毎日欠かせない
- 最近の悩み → 笑ったとき、目じりにハッキリとシワができること
- 最近の行動 → 様々なアイクリームを買い、どれが良いか日々試している
- 性格 → 目標があると一直線に頑張れるタイプ。たまに周りが見えなくなり、周りの人からブレーキが入ることもしばしば
- 口癖 → 「日に焼けたくない」
- 夢 → もう少し子供が大きくなったら家族でハワイ旅行に行くこと
このように、以上のような情報をターゲット設定に付け加えてみると、漠然としていたペルソナ像が一気に具体的な人物像へと変わることが感じられますよね。具体的なペルソナのイメージが沸くと、販売者側はどのような言葉で商品を売れば良いのかわかるようになります。
設定項目はたくさんあればあるほど良いです。たくさんの設定項目から、ペルソナになりそうな人物像を設定していきましょう。
設定項目
ここで、ペルソナ設定時に必要となる項目の例を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
- 性別
- 年齢
- 職業
- 家族構成
- 居住地
- 年収
- 学歴
- 外見
- ペルソナの写真設定
- 名前を付ける
- 1日の生活スタイル
- 趣味、特技
- 近頃の悩み
- 価値観
- 口癖
- 夢や目標
これ以外にも、思いつくものがあればどんどん設定していきましょう。また、より質の高いペルソナを設定するためにも、ペルソナに近い人物にヒアリングを行い、随時修正してペルソナの情報を膨らませていくと良いですね。
ペルソナは定期的に見直しを行う
一度設定したペルソナは定期的に見直しを行いましょう。そもそも、設定したペルソナで反応が悪かった場合、そのペルソナ設定は間違っていたことになります。その場合は、ペルソナを設定し直す必要があります。
よくありがちなのが「販売者の都合の良いペルソナを想像で作ってしまう」ということです。販売者にとって都合の良いペルソナが必ずしも商品・サービスを必要としている人とは限りません。商品・サービスを購入してくれた人に対し、よくリサーチをして再度適切なペルソナ設定をしてみてください。
また、現状反応の良いペルソナ設定をしていたとしても、定期的な見直しをすることをおススメします。時代の流れに沿ってペルソナの考え方や生活スタイルも変わってくるからです。特に、あなたの商品・サービス業界で大きな変化があった場合には、必ず見直しをしたほうが良いでしょう。
まとめ
本記事では、マーケティングにおけるペルソナ設定の重要性について詳しく説明しました。多くの商品・サービスに溢れた現代では、「ペルソナ設定」をしなければ大きな売上をあげることはできません。商品を必要としている個人を特定し、「共感」や「感情」を揺さぶることが非常に重要です。
- 集客ブログを書いているけど反応がいまいち
- すごく良い商品なのに中々売上があがらない
このような方は、相手の心に響く言葉で商品・サービスを伝えられていないのかもしれません。これを機会に、ぜひペルソナ設定をしてみてくださいね。
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